最近、指の(第一)関節が痛むんです…。
ここ(人差し指の第一関節)が変形してきている感じがして…。
母(もしくは祖母)も同じように痛みがあったみたいです…。
と思われている方、いらっしゃるのではないでしょうか?こちらの訴えは、初めて来院された方からよく聞くことがあります。
指が痛くなったり、曲がっている感じがしたら気になりますよね。
でも実は、関節リウマチではなかったりするんです。
一番勘違いしやすい、へバーデン結節。今回は、へバーデン結節についてお話ししますよー!
では、まず、へバーデン結節とは?
指の第一関節の軟骨が摩耗することで、関節の変形、腫れ、屈曲などを起こしている状態のことを言います。
*ちなみに、イギリスのウィリアム・へバーデン(William Heberden)医師が発見したことから、へバーデン結節と呼ばれるようになったと言われています。
指の変形性関節症に分類され、40歳以上の女性に多く見られることが特徴です。
こちらのへバーデン結節、原因は現在でも分かっていません。
指の使いすぎ、遺伝、更年期障害によるホルモンバランスの乱れなどが関係しているのではないか、と言われています。
でも指の第二関節も痛いんです。これってリウマチじゃないんですか?
と思われる方もいらっしゃるのではないでしょうか?
確かに、指の第二関節の痛みや腫れは、関節リウマチでよく見られる症状の一つです。
ただ、指の第二関節もへバーデン結節と同じように変形性関節症の症状が出ることがあります。
第二関節はブシャール結節と呼ばれ、症状はへバーデン結節と同じです。
じゃあどうやって関節リウマチと見分けるの?
ここが今回のポイントです!
鑑別する方法は変形性関節症と同じく、レントゲン検査と超音波検査、そして血液検査になります。
レントゲン検査では、軟骨がすり減って関節が狭くなっていることが分かります。
超音波検査では、関節同士がぶつかることでできる骨棘(コツキョク)が出来ていることが分かります。
軟骨が減ったり、骨棘が他の骨に当たることで痛みの原因となっています。
また関節リウマチでは炎症がありますが、へバーデン結節では炎症がないことも大きく違う点です。
そして血液検査になります。確定診断のため、リウマチ因子(RF)や抗CCP抗体を調べるケースが多いです。
いかがでしたか?
関節リウマチとへバーデン結節は違う病態ですが、とても早い段階の関節リウマチでは同様の結果が見られることもあります。
気になる症状があれば、お近くのかかりつけ医にご相談してみてくださいねー!