関節リウマチの痛みや腫れはいつまで続くの?治療指標を解説!

臨床に基づくコラム

リウマチの治療をしていますが、痛みがなかなか取れません。他の患者さんは痛みをどれぐらい我慢しているものなのでしょうか?

こちらの質問は、初診で来院された方セカンドオピニオンで来られた方、もしくは節リウマチの治療を始めたばかりの方から多く寄せられる質問です。

せっかく治療を始めているのに、痛みが取れないと不安になりますよね。

セカンドオピニオンとは・・・診断や治療選択などについて、現在診療を受けている担当医とは別に、違う医療機関の医師に求めること

メトトレキサート(以下MTX)の効果が現れるのは、2~3ヶ月かかると言われています。

その間、痛み止めの薬を併用したり、ステロイド注射で応急処置を行い、MTXの効果を待ちます。

ステロイドによる関節注射の一例

その2~3ヶ月の期間に現れる効果は、本当に人それぞれで、

痛みが取れました!

なんとなく、痛みが軽くなった気がするかな?

今まで指の痛みだけだったのに、膝も痛くなることがある。

などなど。

日によって痛む場所が変わる、もしくは腫れる部位が違う、というのも関節リウマチの特徴の一つです。

痛みというのは、人によって感じ方は様々です。それがどれくらい日常生活に影響するかで、リウマチの治療を強化するか医師と相談します。

例えば、

痛みを完全にゼロにしたいです。

という患者さんもいれば、

痛いけど、鎮痛剤を飲んでいれば日常生活に問題はないです。

という患者さんもいます。

長期にリウマチ治療している患者さんの中では、「この痛みは仕方がない。」と受け入れられている方もいます。

痛みがどの程度の炎症から来ているかは、超音波検査や血液検査で判断します。または変形による痛みなのか評価するため、レントゲンやMRIを撮影することもあります。

膝関節の軟骨が擦り減って、痛みを訴える患者さんのレントゲン一例

ただ、【痛み】というのは、身体から送られているSOSのサインでもあることもあります。

痛みに我慢強い方で、強い炎症反応がある、といったことも少なくありません。

痛みの他には、腫れ、もしくは膝に水が溜まりやすい、などといった症状も、リウマチの治療を強化するにあたり、重要な指標の一つになります。

じゃあ、痛みや症状が続く限り、治療はずっと続けるんだ・・・。

そうとも限りません。

症状が安定してくれば、薬の量を減らしたり、注射の回数を減らします。そして、リウマチ治療を完全に無くす、という目標も不可能ではありません。(ドラッグフリー寛解期

患者さんの中には、リウマチの治療を受け、痛みの程度を見ながら、趣味のヨガを楽しんだり、マラソンに挑戦された方もいらっしゃいますよ!

ご自身の生活の中で、重点に置きたいものは何でしょうか?

家事を楽にしたい痛みをゼロにしたい趣味の登山をもう一度始めたい、などなど。それらに合わせて、治療を相談していきましょう。

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