喫煙はリウマチ治療による改善を妨げる最大の要因の一つです。本院では初診時までに完全に禁煙されていない方の診療をお断りしています。
喫煙者の診療をお断りする理由
喫煙者は、初診時までに完全にタバコを止めてください。受診後もタバコの臭いのする方には厳しく警告します。
タバコは肺がん・心筋梗塞・脳血栓の原因になるだけではありません。関節・軟骨・骨・血管・皮膚など人体のあらゆる組織の老化を促進します。骨粗鬆症の悪化因子になることも証明されています。
リウマチ治療中の患者さんは、抗リウマチ薬にタバコが加わると毒性が強くなり、肺炎など感染症のリスク・死亡率が高くなります。
タバコは周囲の人たちや、家族の健康も副流煙によって損なっています。特に、飲食店のスタッフのように一日中タバコの煙の中で過ごすような職業の場合は、相当寿命を縮めているのではないかと推定しています。自分の健康を切り売りして働いているのと同じことです。
経営者や雇用者は、自らの従業員の健康を守る義務があると思います。
本院は喫煙者の職員採用はもちろんのこと、出入りの業者も喫煙者はお断りしています。
喫煙者はリウマチが治りにくい
リウマチ・骨・関節の病気を本気で治すためには、タバコを止めることが治療の第一歩です。
太っているなどの体質はほとんど遺伝で決まりますから責めることはできません。しかし、タバコは強い意志があれば止められるものです。止めれば誰でもメリットが生まれます。
喫煙者は非喫煙者に比べて、MTXや生物学的製剤(抗TNFα製剤)を使った場合でも、関節リウマチが良くなる率が大幅に下がってしまうことが大規模な研究で明らかになっています。[#1]
禁煙の医学的メリット
- 抗リウマチ薬(MTX・生物学的製剤)の効果が上がり、治療がスムーズに進む
- 感染症・肺炎のリスクが低下する
- 骨粗鬆症の進行が遅くなる
- 動脈硬化・心筋梗塞・脳卒中のリスクが下がる
- 薬の毒性リスクが低下する
本院を受診するために(今までに考えもしなかったのに)タバコを止めた、止められて良かったとおっしゃる方が大勢います。
コラム:リウマチ治療に及ぼす喫煙の悪影響 →参考文献
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Saevarsdottir S, Wedren S, Seddighzadeh M, et al. Patients with early rheumatoid arthritis who smoke are less likely to respond to treatment with methotrexate and tumor necrosis factor inhibitors: observations from the Epidemiological Investigation of Rheumatoid Arthritis and the Swedish Rheumatology Register cohorts. Arthritis Rheum. 2011;63(1):26–36.
https://onlinelibrary.wiley.com/doi/abs/10.1002/art.27758
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