MTX服用中の
注意喚起
市販薬、通常の風邪薬や抗生物質を併用しても問題ありません。ただし、リウマチ患者さんの場合、風邪だと思っても肺炎の起こり始めのことがあります。ごく軽い場合を除いて、近所のお医者さんではなくできるだけ本院を受診してください。
咳がとまらない、38度以上の熱がある、食欲がほとんどない、息苦しい、ひどくだるいなどの場合には服用を中止し、できるだけ早く来院または電話再診を受けてください。
症状が軽ければ通常量の半分にする、土曜または日曜を休むなど適宜調節をしてもかまいません。
遠方で受診が難しい場合、電話再診を受けてください。
また、できるだけ早く大きな病院の内科(できれば呼吸器専門医)を受診し、血液検査・胸のレントゲンを調べてもらってください。
特に、70歳以上のお年寄りや、腎臓の機能が悪い方では、脱水状態や食事がとれていない状態でMTXを飲み続けると、MTXの血液中の濃度が上昇し、白血球が極端に減少してしまいます。その結果、肺炎や敗血症で命を落とすこともあります。
他によくある副作用は、胃腸障害・口内炎・のどなど粘膜が荒れる・空咳・息苦しい・倦怠感・髪を洗ったとき毛が抜けやすい・内出血しやすい・生理の出血が止まりにくい・肝機能の数字の上昇などがあります。
これらの副作用は反面、体内で薬剤が良く作用している(濃度がよく上がっている)というサインにもなりますから、軽症であればあまり心配する必要はありません。
薬の量の調整で良くなることが多いです。
リウマチ治療中の
体調管理
特に肺疾患のある方や高齢者
肺疾患のある方及び高齢者の患者さんにはパルスオキシメーターの購入、一家に一台常備をお勧めしています。
パルスオキシメーターとは簡単に言うと血液中の酸素の濃度を測る機械です。
元気な時の数字を測っておいてください。
例えば、いつもが98%であれば96%以下になったら要注意で肺炎の可能性がかなりあります。
すぐに受診して胸部レントゲンを撮ってください。
仮にコロナウイルスによる肺炎でも軽症のうちに早めに対処すれば、重症化を防ぐことができます。
すべての感染症に注意を
リウマチ治療中の患者さんは、コロナウイルス以外にも、肺炎、結核、感染症に注意が必要です。
リウマチの患者さんが風邪を引いてコロナを疑う時の受診手順
クリニックス(オンライン診療アプリ)によるオンライン診療をお受けください。(オンライン診療について)
または東京リウマチクリニックまで電話03-6421-2567を下さい(電話再診扱い)。
日祝日で急ぐ時はjseikei1@gmail.comまでメールを送ってください。
毎日チェックして返信しています。
状況を聞いて下記のいずれかを判断します。
- ごく軽い場合は電話診察だけでクリニックから直接風邪薬を処方・郵送して経過を見る
- 本院に来て頂き胸部のレントゲンを撮る
- 地元の保健所又はPCR 検査センターでコロナの検査を受けていただく。
その場合は本院から検査の必要性を強調したお手紙をFAX などで送ります - すぐに入院が必要なぐらい重症と思われる場合は、基幹病院への紹介状を至急手配します